細かい使い方 |
さて、おおまかに遊んだ後は「こういう事できないの?」という疑問が生まれると思います。
実際曲を作ってると思い当たる様々な事を説明していきましょう。
1.コードの長さを変える 2.コードの高さや幅を変える 3.調を決める 4.転調・移調 5.コンビネーション 6.その他スイッチ関連 目次へ戻る
まずはコードの長さを変える方法です。
基本的には普段と同じように「音符○○」で長さを指定しとけばOKなんですが、
音符1
主役1 主役2 脇役2 悪役1
「ここだけ2分音符にしよう」というような時、
音符1
主役1 主役2 脇役2 音符2 脇役1 悪役1 音符1
といちいち「音符○○」で変えるのもなんか面倒。
こんな時はカッコをつけて
音符1
主役1 主役2 脇役2 脇役1(!2) 悪役1(!2)
と、直接指定してもOKです。
「○分音符」という長さで指定する時は頭に!をつけてください。
(ステップで指定する時はそのまま数字だけでOKです)
半角で書いても全角で書いても動きますが、半角の方が短くなって見やすいと思います。
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そして今度はコードの高さを変えたり、幅を変えたりする方法。
長さを部分的に変えるには
音符1
主役1 主役2 脇役2 脇役1(!2) 悪役1(!2)
こんな感じでカッコの中に数字を書くわけですが、さらに
音符1
主役1 主役2 脇役2 脇役1(!2,-1) 悪役1(!2,1)
カンマで区切って数字を書くとコードの高さが変わります。
指定ナシの状態が0ですので、もし高さが凸凹だな〜と感じたらこの方法で変えてください。(高さの指定だけしたい、長さはいらない、という場合は 脇役1(,-1) というようにカンマだけ書いて長さを省略してもOKです)
1つずつ指定するのが面倒な場合は
音符1
高さ(-1) 主役1 主役2 脇役2 脇役1(!2) 悪役1(!2)
高さ(数字)で全てのコードの高さを一気に決められます。
次に幅ですが、「コードの幅」と言われてもピンと来ないかもしれませんね。
コード5のコードは3〜4和音で作られていますが、これらの音は大体1オクターブ内に収まるようになっています。
早い話、幅というのは好みの問題なのですが、1オクターブ内に密集するような感じの和音は気持ちが悪い・・・という方も中にはいらっしゃいます。そこで3段階に調節出来るようにしておきました。
クローズ 下から上まで1オクターブくらい。初期状態がこれ オープン1 1.5オクターブくらいに分散 オープン2 2オクターブくらいに分散
こんな感じです。
コード5は曲を作るためのガイド用コードを生成するだけなので別に初期状態(クローズ)でも構わないと思いますが、「気持ちよく作曲できない」「コード5が出す音を曲の中でそのまま使いたい」という場合は、この機能を思い出してください。
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次に「調」。
調は曲全体の高さを調整する機能です。
よく「ハ長調」とか「イ短調」とか聞きませんか?
あれと同じものです。
ハ・ニ・ホ・ヘ・ト・イ・ロは高さ。
長調・短調は明るいか暗いか、を表しています。
コード5では「明るい・暗い」を「主役(明るい主役)」「暗い主役」というようにコードの方で決めてしまいますから、高さだけを入力する形になります。
C調 鍵盤のドからドレミファソラシが始まる
ハ長調・ハ短調の「ハ」と同じC#調 鍵盤のド#からドレミファソラシが始まる
嬰ハ長調・嬰ハ短調の「嬰ハ」と同じD調 鍵盤のレからドレミファソラシが始まる
ニ長調・ニ短調の「ニ」と同じD#調 鍵盤のレ#からドレミファソラシが始まる
嬰ニ長調・ニ短調の「嬰ニ」と同じE調 鍵盤のミ#からドレミファソラシが始まる
ホ長調・ホ短調の「ホ」と同じF調 鍵盤のファからドレミファソラシが始まる
へ長調・へ短調の「へ」と同じF#調 鍵盤のファ#からドレミファソラシが始まる
嬰へ長調・嬰へ短調の「嬰へ」と同じG調 鍵盤のソからドレミファソラシが始まる
ト長調・ト短調の「ト」と同じG#調 鍵盤のソ#からドレミファソラシが始まる
嬰ト長調・嬰ト短調の「嬰ト」と同じA調 鍵盤のラ#からドレミファソラシが始まる
イ長調・イ短調の「イ」と同じA#調 鍵盤のラ#からドレミファソラシが始まる
嬰イ長調・嬰イ短調の「嬰イ」と同じB調 鍵盤のシからドレミファソラシが始まる
ロ長調・ロ短調の「ロ」と同じ
こんな感じ。
ところでなんで音階って「ドレミファソラシ」を「CDEFGAB」とか「ハニホヘトイロ」とかで表すのかなぁ・・・と思った事、ありませんか?なんか変な呼び方ですよね。
元々音階はドレミファソラシと数えるのではなくラシドレミファソと数えるものだったので、英語風の呼び方は「ABCDEFG」、日本語風の呼び方は「イロハニホヘト」、が本来の数え方になるわけです。「ラ」から並べなおせば「ああ、なんだ・・・」って感じでしょう?
まあそんな事は置いといて、D#はやだなあ・・・E♭って書きたいなあ、という場合は
C調 ハ D♭調 変ニ D調 ニ E♭調 変ホ E調 ホ F調 へ G♭調 変ト G調 ト A♭調 変イ A調 イ B♭調 変ロ B調 ロ
という書き方も出来ます。
よくわからなければ、最初は調の指定ナシ(C調)で曲を作っておいて、曲が出来てから気分転換で全体の高さを変えてみるのに使う、という感じでもいいと思います。
全体が高くなったり低くなったりするだけですけど、やってみると案外雰囲気が変わるのでやった事がない人は一度試してみるといいでしょう。
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次は転調・移調について説明します。
転調はその名の通り曲の途中で明るい・暗いを切りかえる事、移調もその名の通り曲の途中で違う調にしてしまう事、を指します。
どちらも#や♭の位置が大きく変わるので、特に区別なくどちらも転調と呼ばれ、聴いている側に心地よい驚きを与えられる便利な技です。
しかし#や♭の知識を持っていないと心地よくない驚きになってしまうため、転調=ムズカシイ、という見方をされがち。
しかしコード5ならノープロブレム。
あっけないほど簡単に出来ます。
まず転調。
明るい・暗いを切りかえるだけなので
音符1
主役7 暗い主役5 主役7 暗い主役5
こんな感じで交互に出すだけで転調になっちゃいます。
これだけでもなんか最近のポップスっぽいですね。
上のように突然切りかわるような小型の転調もあれば、
音符1
主役1 脇役1 悪役1 主役1
暗い主役1 暗い脇役1 暗い悪役1 暗い主役1
このように適当なところまで明るく、ある程度たったら暗く、のような大型の転調もあります。
まあ意識しなくても、コード5を使っていれば鳴らしたいコードを選んだらそれは結果的に転調だった、というパターンが多くなるのではないかと思うので、もはや私はこれを転調とは呼ばない事にします。(笑)
というわけで、移調の説明を。
こちらが本命の「転調」です。
これは曲の途中で違う調にして雰囲気を変えてしまう技で、わかりやすく言えば歌謡曲でよく「サビを何回か繰り返したら曲全体を半音上げる」というのがありますよね、早い話がソレです。
雰囲気の変わり方にも色々あり、それには「ある法則」が関係しているのですが、その法則の説明するのは結構大変ですし、覚えるのも中々大変だと思います。
そこでその法則をワンタッチで出来るようにしておきました。(笑)
転調とは雰囲気の変化ですが、その変化の強さで指定します。
・・・つまり、「ん?ちょっと変わったかな?」「お、結構変わったな」「すんげ〜変わった!」という風に指定するわけです。
実際には転調(数字)と書きます。
数字に強さを書くわけですが、0で元の調、1で最弱、6で最強、12で元の調に戻ってきます。
イメージにすると
こんな感じ。
マイナスも指定でき、逆方向へまわっていきますが−12で結局元の調へ戻って来るのはプラス方向と同じです。
ちなみにさっきお話した「サビで半音アップ」は、これの番号で言うと5と同じなのでかなり強烈に変わった、という印象を受けると思います。
さて、実際の使い方はいたって簡単。
音符1
主役1 脇役1 悪役1 主役1
例えばこんな感じの曲で「ちょっと強めに転調したいな〜」と思ったら
音符1
主役1 脇役1 悪役1 主役1
転調(3)
主役1 脇役1 悪役1 主役1
と書けばOKです。
転調すると微妙にキーが高くなったり低くなったりするので、コードの高さが極端に変わっちゃったな〜と思ったら
音符1
主役1 脇役1 悪役1 主役1
転調(3) 高さ(-1)
主役1 脇役1 悪役1 主役1
のように調節すると良いでしょう。
(これも気分的なものなので、そのままでも問題はありません)
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さて、コード5の目玉機能、コンボ技の説明です。
コード5で使えるコードの種類は、(明るい)主役、(明るい)脇役、(明るい)悪役、暗い主役、暗い脇役、暗い悪役、それら全部で計81種類入っていますが、慣れてくるとそれでも物足りなくなるかもしれません。
しかしさらなるバリエーションを求めてその先へ進もうとすると、そこには目もくらむような理論じごくが待ってます。そこで、取り敢えず理論は解らなくても「理論を使うとどういう音が出るのか」というのを体感してもらうために、オートでやってくれる命令を作りました。
実際の使い方は簡単。
コードの前にコンボ○と書くだけです。
○にはコンボの種類(数字)を入れます。
音符1
主役1 脇役1 コンボ1 悪役1 主役1
こんな感じ。
簡単でしょ?
この例の場合は後ろにある悪役1にコンビネーションコードがくっつきます。
コンボは11種類あり、
コンボ1 割とよく使われる普通のコンボ
(理論用語ではセカンダリドミナントと呼ばれている)コンボ2 これも割とよく使われるコンボ
(理論用語で裏コードと呼ばれる)コンボ3 よく使われるがやろうとすると結構難しいコンボ
(理論用語でパッシングディミニッシュ)コンボ4 クラシックなどでよく登場するコンボ
ダブルコンボなので2つコードが追加される
(理論用語でセカンダリドミナントのUX分割)コンボ5 あまり見かけない珍しいコンボ
ダブルコンボなので2つコードが追加される
(理論用語でセカンダリドミナントのUX分割サブコード)コンボ6 クラシックなどでよく登場するコンボ
ダブルコンボなので2つコードが追加される
(理論用語でドッペルドミナント)コンボ7 ジャズでのみ登場するコンボ
(理論用語で5度からのリディアン7thセカンダリ)コンボ8 ジャズでのみ登場するコンボ
(理論用語で5度からのオルタードセカンダリ)コンボ9 ジャズでのみ登場するコンボ
(理論用語で5度からのスーパーロクリアンセカンダリ)コンボ10 ジャズでのみ登場するコンボ
(理論用語で5度からのリディアン7thセカンダリサブコード)コンボ11 ジャズでのみ登場するコンボ
(理論用語で5度からのスーパーロクリアンセカンダリサブコード)
のようなものが使えます。
どんなコードの前にも置けるのですが、脇役系、悪役系の前に置くと特に効果的。
上で説明した転調・移調とコンボを組み合わせて使うと、「・・・きみ、ほんとに初心者・・・?」と疑われるような複雑なものになります。
音色(Strings2) 音符1 ゲート99
A調
主役1 暗い脇役7 コンボ3(,1) 暗い悪役3
転調(3) 主役7 暗い脇役7 転調(0) コンボ3 暗い悪役8
主役4(!1^1) 主役1(!1^1)
このように音色をやわらかいストリングスにすれば、あっというまに「ドラクエ風味」。(笑)
ばんばん量産できます。
勿論、どんな複雑な進行になっても#や♭は勝手についてくれますし、調も自動設定なので、メロディや他のパートを作るときは「ドレミファソラシ」でOKです。
コンボは普通のコードと同じように、長さや高さが変えられます。
コンボ○(長さ,高さ)で指定してください。
コンボ4〜6は「ダブルコード」と赤で書いてありますが、それらを使うとコードが2つ入る、という意味です。2つ入った場合はどうやって長さや高さを指定するのかというと、
コンボ4(!2,1,!1,0)
のように、コンボ○(長さ1,高さ1,長さ2,高さ2)という感じで指定してください。
後ろのコードだけ設定したいんだけど、前のコードの設定をいちいち書くのは面倒だな〜、という時はカンマだけ書いて省略してしまっても構いません。
コンボ4(,,!1,0)
この場合、前のコードは音符○○で設定された長さになります。
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コンボは便利なのですが、使いすぎると作ってる自分はもちろん聴いてる側にも動きを予測されやすくなります。あんまり使いすぎると「またこれ?」、と思われてしまうわけですね。
そこでフェイント機能をつけました。
コンボは、次にやってくるコードが何かを調べてコードを決めているので、当然ながらコンボの音を聞いたら次に何が来るか、というのは予測がつくわけです。
音符1
主役1 コンボ1 悪役1
この場合だと悪役1が来そうだな〜というのが判るわけです。
もちろん1回くらいじゃばれないでしょうが、何回も聴いてれば「あ、まったあっちにいくかな?」となってしまうので、コンボは鳴るけど悪役1は鳴らさない、というフェイントが出来るようになってます。
音符1
主役1 フェイント コンボ1 悪役1 脇役1
こうすると悪役1のコンボコードは鳴りますが、悪役1そのものは鳴らずに次の脇役1が鳴るので、聴いた感じ「あらら?」という感じになります。
よくあるパターンとしては、
音符1
主役1 フェイント コンボ1 悪役1 脇役1 悪役1
というように、1回フェイントしといて間に違うコードを挟む、という手法。
ポップスなどに多く見られるパターンです。
私はこれをスカシとかストップ&ゴーとかデンプシーロールの進化系とか呼んでます。(最後のはウソです。笑)
フェイントの効きめは次のコンボだけにしてあります。
かかりっぱなしにはなりませんのでオフにする必要はありません。
(つまりオフ命令はありません)
次にベースオフ機能。
コード5はコードと一緒にベース音も鳴らしています。
ベース音はコードの根っこをおさえている重要な音ですが、「ベースは他のパートで自力で鳴らすから無くてもいいよ」とか「ペダルコードをやりたいから無くてもいいよ」という場合はジャマです。
ペダルコードというのは、前の小節で鳴っているコードと同じベース音を使う、というもので、前のコードのベースがドだったら、次のコードもドにして上に乗っかるコードだけ違うものにする、というトリッキーな技のことをいいます。
まあ細かい事はいいですから、なんらかの理由でベース音を消したい時は
ベースオフ
と書いてください。それ以降はベース音が出なくなります。
元へ戻したい時は
ベースオン
と書いてください。
またベース音が出るようになります。
次はコードの消音。
曲も完成したし、さて、コード5の音ジャマだから消しちゃおうかな〜・・・という場合、リストごと削除してしまうとコード5が行っていた自動処理まで消えてしまいます。
そうなるとコード5以外のパートがおかしくなってしまうので、コードだけを消音し、コード5の自動処理だけを残す方法を教えます。
コード5パートの最初に
コード5オフ
と書いてください。
コード音だけが消えて、#や♭、転調などの自動処理はそのまま働きます。
曲の途中で「ここだけコード5の音使いたいな〜」という場合は、その部分の手前に
コード5オン
と書かけば、その部分からコード音が復活します。
最後にヘルプ機能です。
表示メニューの「下側タブを表示」をオンにしておくと、演奏している時「ベース=ド ド・ミ・ソの和音」のような文字がどんどん表示されると思います。
それは「今なってるコードのベースはドで、ドとミとソを使って和音を鳴らしてるよ〜ん」という意味で、他のパートでベースや和音楽器を作る時のためのガイドになってるわけです。
まあ別に出しっぱなしでも害はないんですが、もし「うざい」と思うようでしたら
表示オフ
と書けば出なくなります。
逆に「今作ってるところだけ出したい」という場合は、コード5パートの最初に表示オフを書いておき、今作ってるところへ
表示オン
と書いておけば、書いたところからだけ表示されるようになります。
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